全治胎盤ナビは、胎盤が子宮口を塞いでしまう『全治胎盤』の種類や検査と診断方法、出血の危険性について調べています。
全治胎盤は胎盤が子宮下部に付着し、その一部が内子宮口に及ぶものをいいます。内子宮口にかかる程度により、全前置胎盤、一部前置胎盤、辺縁(へんえん)前置胎盤の3種類に分類されます。全治胎盤の診断には超音波断層法が用いられ、内子宮口をおおう胎盤像が描写されることで診断できます。
全治胎盤の検査と診断方法は、臨床症状が重要になります。
妊娠後半期に無痛性の性器出血がある場合には、全治胎盤を疑って診察にあたります。
妊娠中期には全治胎盤のように見えていたものが、妊娠経過とともに内子宮口から離れていくことがあるので、全治胎盤が疑われた場合には定期的な観察が必要です。
全治胎盤の治療の方法は、基本的にないと言ってよいでしょう。
胎盤の位置を意図的に移動させる事は不可能だからです。
しかし、全治胎盤がもとで起こりうる事故を防ぐ方法はあります。
それは、「安静にしておく事」です。
全治胎盤で一番懸念される事は出血ですが、出血の有無にかかわらず妊娠28週ころに入院するのが一般的です。
出血があり子宮収縮も起こっている様子なら、子宮収縮抑制薬を用います。
ウテメリンという薬が張り止め薬としては有名ですが、管理入院の場合点滴される事が多いです。
実際に出産となると、全治胎盤の場合はほぼ帝王切開での出産になります。
子宮口を胎盤が塞いでいるという事は、出産時は胎盤から排出されることになり子宮内に取り残された赤ちゃんは酸素を取り込むことができなくなります。
最悪の場合は、赤ちゃんが死んでしまう場合もあるわけです。
そういった事からも、全治胎盤の出産は帝王切開というのがセオリーになっているのです。
出産時の出血が多ければ多いほどなぜ危険なのか?
人間の全身の血液量は体重の13分の1と言われており、このうち3分の1が失われると命の危険にさらされます。
60kgの人であれば1.5リットル程度です。
妊娠中は赤ちゃんに血液を送るために全身の血液量が増えています。
その為多少の出血には耐えれれるのですが、2リットルを越えてくるとやはり輸血が必要です。
全治胎盤での出血は2リットルを越えることもよくあります。
出産に時間がかかればかかるほど出血は増えます。
出産までの時間が予測できない経膣分娩では危険が大きい事もあり、帝王切開での出産になります。